聞きなれない言葉だと思います。本来、歯が生えるべきところではなくて、違う方向に向かって生えようとしていることを指します。例えば、上顎の6歳臼歯が前方に傾斜して、一番後ろの乳歯に引っ掛かってうまく萌出できない場合、これは下顎の6歳臼歯でも同様のことが起こりえます。
そして、最近、特に多いと感じているのは、上顎の糸切り歯、すなわち犬歯が斜め前に萌出しようとしているケースです。これは、すでに萌出している永久歯の前歯と重なって出てこようとして、運が悪ければ、永久歯の前歯の歯根に当たって、歯根吸収を起こすことになります。患者さんには犬歯が前歯の根っこを食べていると説明したりしています。早く気づけば軌道修正が、それだけ簡単になります。かかりつけの先生のところで撮ったパノラマ写真で気が付くことが多いです。レントゲン写真は犬歯(赤色)が骨の中に埋まったままになり乳犬歯(黄色)が抜け残っている状態です。
さて、その原因ですが、歯の並ぶ場所が狭くなってきているからだと思います。人類の進化の一つの現れとして歯槽骨が小さくなろうとするのですが、歯の小さくなるスピードが桁違いに遅いので、こういうことが生じてしまうのでしょうね。
