下顎前突|西宮にある矯正歯科【保田矯正歯科】

下顎前突とは何か


「下顎前突」とはいわゆる「受け口」、その多くは前歯の咬み合わせが前後逆になっている歯並びのことをいいます。反対咬合とも呼ばれます。

下顎前突のイラスト

下顎前突になる原因


遺伝的要因

顎の大きさと歯の大きさは生まれつき決まっており、骨格的に上顎に対して下顎が大き過ぎると下顎前突になります。オーストリアの名門家系、ハプスブルク家の肖像画が良く知られており、近親婚によって受け継がれた遺伝的要因で下顎前突かつ咬み合わせが浅いという特徴が強く現れています。

環境的要因

乳児期から前咬みの癖がある場合や、小児期に上下の前歯が突き合わせの状態で、そのままでは奥歯で咬めないために下顎を突き出して受け口になることがあります(機能性の反対咬合)。下顎を前にすると気道が広くなるので、無意識に呼吸をしやすくしていることも考えられます。

下顎前突を治す矯正方法


子どもの矯正治療


成長期のお子さんの場合は、上顎の成長促進で顎の正しい成長を促します。前方牽引装置というもので、顔面を構成している骨と骨の縫合部に力をかけて上顎の前方への成長を期待します。これは効果が出るまでに結構長期間使用します。下顎の成長を抑え込むことができれば一番良いのですが、遺伝的な成長のポテンシャルを減じることはできません。機能性の反対咬合の場合は、上の前歯を後ろから押して前に出すことで下顎の前方への誘導を抑制します。

思春期、大人の矯正治療


上下の歯にブラケット装置を装着し、全ての歯を3次元的に動かすことで歯並びを改善します。先程述べたとおり下顎の成長は抑えることはできませんから、成長を待って下の歯を後ろに動かします。歯を抜く(便宜抜歯)・歯を削って小さくする(IPR)・骨を支えに歯を動かすために歯茎にネジを打つ(アンカースクリュー)、などの工夫が必要です。また、下顎が著しく大きい場合は顎変形症と診断され、手術による骨切りで治すことになります。

思春期の女の子が鏡を見る様子

当院の下顎前突の治療例-小児矯正(I期治療)-


治療前


下顎前突の治療例-小児矯正(I期治療)-Before
下顎前突の治療例-小児矯正(I期治療)-Before
下顎前突の治療例-小児矯正(I期治療)-Before
下顎前突の治療例-小児矯正(I期治療)-Before
下顎前突の治療例-小児矯正(I期治療)-Before

治療後


下顎前突の治療例-小児矯正(I期治療)-After
下顎前突の治療例-小児矯正(I期治療)-After
下顎前突の治療例-小児矯正(I期治療)-After
下顎前突の治療例-小児矯正(I期治療)-After
下顎前突の治療例-小児矯正(I期治療)-After
症例分類 下顎前突
主訴 下の歯が前に出るのが嫌
年齢 8歳8ヶ月
性別 女性
抜歯部位 なし
使用装置 拡大装置、リンガルアーチ装置、
上顎前歯部のセクショナルアーチ装置
治療期間 2年0ヶ月
保定装置 取り外し式保定装置
費用 相談料0円、検査料50,000円
動的矯正治療費440,000円
調整料6600円×25回分
保定装置料0円
リスク・注意点 機能性の反対咬合を認める。
これらを改善するために、幅の狭搾している歯列を側方に拡大したのち、上顎前歯を唇側傾斜して被蓋を改善した。
保定装置の装着時間が十分確保できない場合、叢生が再発する可能性があります。

当院の下顎前突の治療例-成人矯正(II期治療)-


治療前


下顎前突の治療例-成人矯正(II期治療)-Before
下顎前突の治療例-成人矯正(II期治療)-Before
下顎前突の治療例-成人矯正(II期治療)-Before
下顎前突の治療例-成人矯正(II期治療)-Before
下顎前突の治療例-成人矯正(II期治療)-Before

治療後


下顎前突の治療例-成人矯正(II期治療)-After
下顎前突の治療例-成人矯正(II期治療)-After
下顎前突の治療例-成人矯正(II期治療)-After
下顎前突の治療例-成人矯正(II期治療)-After
下顎前突の治療例-成人矯正(II期治療)-After
症例分類 下顎前突
主訴 前歯ががたがたしているのを治したい
年齢 22歳3ヶ月
性別 男性
抜歯部位 下顎両側第三大臼歯(親知らず)
使用装置 歯の表側からのマルチブラケットによる矯正装置、
アンカースクリュー
治療期間 2年4ヶ月
保定装置 取り外し式保定装置
費用 相談料0円、検査料50,000円
動的矯正治療費935,000円
調整料6600円×28回分
保定装置料0円
リスク・注意点 上顎に対して下顎が大きく、反対咬合を認める。
これらを改善するために、アンカースクリューを用いた下顎歯列の遠心移動を行い歯を排列した。
矯正での歯の移動のリスクとして歯根吸収、歯肉退縮が考えられます。
保定装置の装着時間が十分確保できない場合、叢生が再発する可能性があります。